青春18きっぷでの日本縦断旅行8日目。ついに長かった本州を脱出して、北の大地『北海道』へ！

北海道は何度か来たことありますが、鉄道旅では初めて。

しかも、今まで北海道は札幌とか小樽といった、観光地としてメジャーなところしか行ったことがなかったので、今回はまだ知らない北海道が見られると思うとワクワクします。

それにしても遠くまで来たものだ。2週間前は鹿児島にいたのに、ついに北海道までやってきたよ！

青函フェリー函館ターミナルに到着

深夜2時に青函フェリー青森ターミナルを出発して、約4時間。ついに旅の最終地『北海道』に到着しました。

夜が明け空が白み始め、向こう岸に陸が見えた時はちょっと感動しました。

鉄道、それも普通列車だけで北海道についに上陸！

フェリーを降りて、北海道の大地を踏みしめます。といっても、アスファルトですが。（笑）

さて、到着した青函フェリー函館ターミナルから今日の旅のスタートの地点『五稜郭駅』までは約3km。

ターミナルに到着したのが早朝のため、バスやタクシーが見つからなかったので、ここは歩いて向かうことに。

昨日は深夜まで移動してて、フェリーでの仮眠時間もたった3時間だったので疲労はマックス。

旅の疲れは抜けないまま、『五稜郭駅』を目指します。

それにしても疲れた体に北海道の寒さはこたえる。

ここまで来るのも寒かったけど、北海道は更に寒い気がする。

30分程歩くと、今日の旅のスタート『五稜郭駅』に到着。

しかし、駅に着いたものの僕の乗りたい長万部方面の電車の始発は8:24から。

北海道はとてつもなく広くて、電車は特急が多く、場所によっては普通列車は本数が極端に少ないことも多々。

まだ時間まで2時間くらいあるので、駅の近くのスタバに入ってモーニングコーヒー。

疲れて冷えた体に、あったかいコーヒーが沁みます。

五稜郭 08:22 〜長万部 11:24（函館本線）

さて、ここまでJR九州、JR西日本、JR東海、JR東日本と乗り継いできて、ついにここからはJR北海道。

五稜郭といえば戊辰戦争の最後の戦いの舞台。幕末をテーマに取り扱う漫画などで、よく描かれますよね。

僕らの世代でいえば、『るろうに剣心』とか？最近だと『ゴールデンカムイ』とかかな。

そのイメージから勝手にカッコいい駅なのかと妄想をふくらませていましたが、駅は意外にもシンプル。

なんなら、ちょっとこじんまりって感じ。

そりゃそうか。駅だもの。

でも、駅看板は五稜郭と同じく星形なのがなんともいいですね。

8日目の今日はここ五稜郭駅から札幌駅を目指して、旅がスタート！

まずは最初の乗り換え駅『長万部駅』を目指します。

五稜郭を出発してからは、しばらく内陸部を走るので、景色はこんな感じ。

途中途中、駅での停車時間が長いので、ちょこちょこ列車を降りて記念撮影ができるのは電車好きとして嬉しいところ。

にしても、人の乗り降りがあまりありません。

他の乗客もどちらかというと地元民よりも僕と同じ青春18キッパーが多いのでは？

五稜郭駅から森駅までは内陸部を走ってましたが、森駅を出ると右側に海が見えてきました。

この日はあいにくの曇り空でしたが、晴れてたらすごい綺麗なんだろうなぁ。

これまで海沿いを走る路線はいくつも通ってきましたが、北海道の海はまた違った趣がありますね。

長万部駅を散策。

五稜郭を出発してから、約3時間。最初の乗り換え駅『長万部駅』に到着。

ここから次の乗り換え駅『倶知安駅』への電車が2時間後ということで、近くを散策することに。

駅前の大きな道をまっすぐ進むと、大きな海に出ました。

やはり北海道、厳しい海という感じ。

砂浜を歩いてみると、大きい貝がゴロゴロ。

そして海の向こうに雪山が見えるというのもびっくり。

今まで自分の暮らしてきた土地とあまりにも違いすぎて、「ああ、遠くにきたんだな」と改め実感します。

長万部名物の『かにめし』

朝から何も食べてなくてもうお昼。駅周辺を散策していると、かにめしのお店を発見。

北海道といえば「海鮮！かに！」ということで今日のお昼はかにめし。

メニューを手に取り、かにめしを注文しようとすると、

「あれ、なんか思ってたんと違う」

どうやら、長万部のかにめしはカニの身がご飯にのっけるのではなく、カニの身を炒って味付けした謂わゆるカニフレークがのったものを指すそう。

せっかくなら新鮮なカニが食べたかったなあと思いつつも、せっかくなのでかにめしを注文。

食べてみると衝撃！カニの身が驚くほどふわっふわで、でも噛み締めるとカニの旨みが凝縮されて、これがまたご飯に合う！

新鮮なカニの身がのったかにめしとはまた違った美味しさ。

あっという間に完食しました。ああ、美味かった。

長万部 13:29 〜 倶知安 15:02（函館本線）

長万部で最高のかにめしを食べて、旅の疲れも少し吹き飛んだところで、また電車に乗って次の乗り換え駅の『倶知安駅』を目指します。

かにめしで有名だからか、駅のホームにある立ち位置マークもカニ。可愛い。

長万部駅を離れると、家や畑が減ってきて、だんだんと山の中へ。

駅も利用者が少ないからか、駅舎がプレハブやコンテナのような簡素なものになってきました。

そして長万部駅までの道中では雪は少し残っている程度でしたが、ここら辺に来るとあたり一面銀世界に。

車窓から見える雪化粧をした木々が本当に幻想的で、まるでアトラクションに乗っているような感覚でした。

倶知安駅に近づいてくると、少しずつ景色が開けてきて、川や遠くに山が見えてくるのですが、その山があまりにも雄大で。

”美しい”なんて言葉軽々しく使いたくないのですけど、本当に美しくて。

そのあまりの美しさと雄大さにまるで電車に乗ってテンション上がる子供のように、窓に張り付いて、その山を目で追っていました。

これは生で見た人しか分からない景色です。本当に綺麗でした。

倶知安駅で少しお仕事。

約1時間半、車窓からの美しい景色を堪能していたら、あっという間に倶知安駅に到着しました。

まず駅から出て驚いたのは、目の前に大きく聳え立つ雪山。

先ほど車窓から見えていたのはこの山だったのか！

名前を調べると、羊蹄山（ようていざん）といい、富士山に似た姿から蝦夷富士（えぞふじ）とも呼ばれているとのこと。

確かにその名に恥じない、その堂々とした姿。富士の名を冠するだけありますね。

そういえば、旅のスタートの鹿児島でも薩摩富士と呼ばれる開門岳を見たっけ。

日本各地に点在する富士の名前を持つ山を巡る旅なんてのも面白そう。

そんな倶知安駅では、まさかの事態が。

退職した会社から「参加して欲しい」と頼まれたミーティングが急遽入ってしまい、その対応をすることに。

どこかネットの繋がるところを探して、ポケットWi-Fi片手にMacBookをカタカタ。

急ぎということもあって、コワーキングスペースやカフェなんか探す時間もなく、倶知安駅の前の階段に座って小一時間仕事をすることに。

冬の北海道で寒空の下、駅前でMacBookを開いて仕事しているのはおそらく僕一人でしょう（笑）

でも、画面から顔を上げると、そこには羊蹄山が。なんだか不思議な気分です。

寒すぎて口も回らず、キーボードを打つ指がだんだん動きにくくなりながらも、なんとか仕事をクリア。

せっかく乗り換えまで少し時間があるので、駅の周辺をお散歩しつつ写真をパシャパシャ。

風景が綺麗で写真をいくら撮っても撮り足りない。

こんな素晴らしい山が日常の景色にある、地元の方々の暮らしってどんな感じなんだろう？

熊本の八代で煙突を見た時も思ったけど、そこらへん地元の人に聞いてみたい。

倶知安 16:45 〜 小樽 18:04（函館本線）

倶知安駅で羊蹄山の美しさをたっぷり堪能したあとは、再び電車へ。ここからは小樽駅を目指します。

倶知安駅から先はまた山の中を走るルートに。

ここがまたとても綺麗で、映画とかで見るような白樺の木がバーっと立ち並ぶ中に、野生のシカがいたり。

人が住んでない、手付かずの大自然の中を電車で走っていく感じ。本当に夢見心地。

また、途中でちょっとした雪崩が起きて、雪に線路を塞がれて、車両をストップするという大自然ならではのトラブルも。

でも、そんなのも気にならないくらい素敵な時間でした。

ここまで色々な路線に乗ってきましたが、その中でもこの区間が乗っていて、特に楽しかった区間かもしれません。

この路線の電車に乗るということがすでに旅。

でも、実は倶知安駅から小樽駅までのこの路線が、新幹線延伸とともに今後廃線になる予定とのこと。

確かに大自然の中を走る電車は景色も綺麗でとても魅力的だけど、一方それだけの大自然の中にある区間はその分利用者も少ないということ。

路線の維持も大変とよく聞くし、余所者が観光のためだけに残してくれよとはなかなか言いづらい。でも、これが失われてしまうというのは残念でならないです。

せめて、廃線になる前にまたもう一度乗りに来たいですね。

小樽に到着

倶知安駅を出発して、1時間弱。小樽に到着しました。

ここまで来ると、何回か訪れたことのある見知った場所。

小樽の街並みは少しレトロでおしゃれなので、好きな街の一つです。

到着した時間が遅かったので、小樽運河近くのお店はほとんど本日の営業終了。六花亭のバターサンド食べたかった。

でも、せっかく小樽まで来たので、小樽運河の景色を。

北海道に来たら、必ず小樽には来るので何度か見ている景色ですが、何度見ても気持ちいいのが北海道の景色ですよね。

この綺麗な景色を見ながら、これまでの旅を振り返ってみて途中ではしんどいと思ったけど、いざ終わりが近づいてくるとまだまだ続いてほしいと思ったり。

周りが家族連れやカップルで、この綺麗な景色を楽しんでいる中、おじさん一人黄昏ていました。

小樽 19:07 〜 札幌 19:58（函館本線）

昨日の仙台からスタートして、深夜の津軽海峡フェリーを経て、ついに今日のゴール「札幌駅」に到着。

今日の移動時間的には10時間程度なのですが、前日にフェリー移動で一夜過ごしての今日なので、体感としては24時間移動している気分。

長い1日でした。

ここまで来ると、もう複雑な乗り換えもないので、明日は一度見てみたかった『とある場所』に行ってから、先に進みたいと思います。

本日の宿は『天然温泉ホテルリブマックスＰＲＥＭＩＵＭ札幌大通公園』

というわけで、8日目は北海道の五稜郭駅から札幌駅までの移動でした。

北海道全体は土地が大きいということもあって、都市部以外の電車の本数が少なく、プランを立てるのに結構苦労しました。

特に倶知安駅までが電車の本数と乗り換えの接続で『ひとつでも乗り換えをミスると先に進めない』可能性があったので、そこは結構気を使いましたね。

でも、そんなの気にならないくらい風景の一つ一つが雄大で、街を歩いているだけで楽しくて、電車に乗って景色を眺めているだけでも幸せでした。

とはいえ、前日からの長旅でかなりクタクタ。昨日はフェリーの中でわずか3時間の仮眠だったので、今日は奮発してちゃんとしたホテルに泊まりました。

さて、旅も残すところ、あと２日。

明日はここ札幌駅から旭川駅を目指します。